その日、地球は滅亡した

心晴は目を見開く。

(…まさか、)



「…そういう事だったのか!」

未空も気づいたらしく、顔を真っ青にして友哉を見ている。


「っ、お前のせいで、地球がッ…」


友哉は焦ったような表情で怒りをあらわにしている心晴に視線を向ける。


小惑星は、偶然地球に衝突したんじゃなかったんだ。
このままではまた同じ事の繰り返しだ。




「っ…」


「タイムマシーンが小惑星に衝突しました。」

研究員が静かに告げる。


「小惑星もろとも、タイムスリップしたようです。」

どうしますか、と研究員は震える声で友哉に問う。



「どうすんだよ!お前のせいで、母さんや兄貴が、っ…慧が、」


友哉の胸倉を掴み、心晴は大声をあげる。今にも殴りかかりそうな心晴を研究員達は必死に押さえた。


未空は口を両手でおおい、瞳に涙をためている。


「っ、罪をなすりつけるのは辞めてくれ!」

友哉は叫ぶ。

「元凶は君だろう。」

「何言って…、」

「君があのディスクを持って、数年前に私の元にタイムスリップして来なければ私はタイムマシーンを製作しなかった。」

「っ、」

言葉に詰まる。

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