その日、地球は滅亡した
「今回の事は私の責任もある…。」
表情を曇らせて、目を伏せる。
「すまない。しかし、明日小惑星が衝突するとしても君達は生きているんだ。いいじゃないか、なあ?未空」
泣きそうな未空に同意を求める友哉をみて、更に怒りが込み上げてきた。
しかし友哉が言っていることも否定はできない。
心晴は唇をかみしめる。
「こうなってしまったらしょうがな、」
ばちん!!
大きな音が響いた。未空が実の父親の頬を叩いたのだ。心晴は目を見開く。
「っ、お父さんの、馬鹿。」
つー、と彼女の頬から涙が溢れる。
友哉はショックを受け、固まっていた。
「…試乗実験を止めれば、世界は救われるよな。」
心晴は真剣な表情で呟く。
「…やっぱり、未来と過去を行き来する乗り物なんて、作っちゃ駄目だったんだ。」
「…心晴君…」
「もう一度タイムスリップして、試乗実験を止める。あのディスクも処分する。
研究を、辞めさせる。」