その日、地球は滅亡した
「何を無茶なことを言っているんだ。」
友哉は信じられない、という表情で心晴を見る。
「もう、タイムスリップはしないでくれ。君の未来が数時間前に、」
「未来を変えるにはタイムスリップするしかないだろ!
やっと、地球が滅亡寸前にまで追い込まれた理由がわかったんだ。
地球を救わなきゃ、家族が、...慧が、死ぬ。
そんなの、俺は嫌だ。」
心晴は友哉の言葉を遮り真剣な表情で想いを告げた。
未空も同意見らしく、じっと友哉を見つめている。
「お前がタイムマシーンの研究さえしなきゃ
こんな事にならなかったはずだろ!」
「先程も言っただろう。
私は何も悪くはない。君があの時あのディスクを、「もうやめて!!」
未空が涙を流して、叫ぶ。
「...未空。」
「っ...心晴君も、お父さんも、間違ってるよ!」
彼女はそう告げると突然走り出した。
「未空!?」「待て!未空!」
心晴と友哉の声が重なった。
しかし、彼女は止まらない。
未空はタイムマシーンが置いてある場所に向かっているようだ。
2人は咄嗟に追いかける。
しかし、友哉はすぐに息切れをし立ち止まった。
「未空を、護ってくれ!」
言われなくてもわかってる。
心晴は唇をかみしめ、未空との距離をつめていく。