その日、地球は滅亡した
「ピンクか。」
「きゃああああ!!!」
「何してんだよ馬鹿!!」
俺は慌てて女の人から慧を引き離す。
悲鳴を上げた女の人は顔を真っ赤にして慧を見て 変態! と叫ぶ。
本当に変態だ。もっと言ってやってください。
心の中でそう思いながらも、俺はスイマセン!と彼のかわりに謝る。
女の人はそのまま走って俺達から逃げていく。
まわりに人が居なくて良かった、と思いながら突然変態行為をした慧を睨む。
「いきなり何してんだよ!」
「スカートめくってみた。」
「めくってみた、じゃねえよ!」
ほんっと、意味わかんねぇ。
慧が何を考えているのかわからない。
「明日、世界が滅びるんだ。
今のうちに好きなことやっといたほうがいいだろ。」
「それが女の人のパンツみる事かよ。馬鹿じゃねーの?」
「馬鹿で悪かったな。」
「ハァ...もういいや。
で、地球を救う作戦って?一応あるんだろ。」
「まあな。」
聞かせてよ、と言えば慧は頷いて口を開く。
「落ちてくる瞬間の小惑星に突っ込む。」
「....。」
ちょっと待て。驚きすぎて声が出なかった。
突っ込む?馬鹿じゃねえのかコイツ。
「今俺を馬鹿にしただろ。」
「良く分かったな。」
「お前の考えてる事なんてすぐわかるんだよ。」
「...作戦、もうちょっと真面目に考えろよ。」
「真面目なんだけど。」
「ならどうやって小惑星に突っ込んで世界を救うんだ?
救う依然に死ぬだろ!ってか突っ込めるわけないだろ。」