その日、地球は滅亡した



「私、思い出したの!」

彼等はぴたりと立ち止まった。私は追いかけるのをやめ、立ち止まり歩いて徐々に距離を縮めていく。


「絶対、運命なんかに負けない!私、忘れないから!」


2人はゆっくりと振り向き、再び私を視界にいれた。彼等の表情がはっきりとわかる。彼等を隠すもやは消えていた。


「私、ふたりのそばにいたいの!」

「...未空。」


「最後は、私が助ける番だよ。絶対に、変えて見せるから!だからそれまで待ってて!」


そう言うと、心晴君と慧さんは笑った。


「未空、あいしてる。またな。」




その言葉を最後に、私は夢から覚めた。












「...。」


夢の内容は、はっきり覚えていた。

未空はベッドから飛び起きると、リビングに向かう。

「おはよう未空、随分と寝ていたのね。」

時計を見れば11時30分。今日は、8月20日。未空は母親が洗っておいてくれた昨日きていた服を急いで身にまとうと、母親が止める声を無視して家を飛び出した。
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