その日、地球は滅亡した
「俺の事、許してくれなくてもいい。けど、また会えてよかったって思うのは、許して欲しい。」
「...なんだよそれ、」
幾分か落ち着いた心晴が、鼻声で呟く。
「俺は、慧の事責めてない。...それに、おれこそ謝らなきゃ駄目なのに。」
「何をだ?」
「俺が死んで、慧も、きえたこと。」
「ああ。別に気にしてないよ。」
なんとなく、そうなるような気がしたし。と慧は言う。
「本当なら俺達は消えたはずだ。けど、ここがどこかわからないけどこうして存在してる。」
「ってことは、未来は変わったってこと?」
「ああ。」
しっかりと頷く。
「良い方向に?」
「それはわからない。」
「未空、大丈夫かな。」
「...。」
一瞬で不安にかられた。こうして慧と再会できたのはいいが、未空が心配だ。
「俺、未空のこと、すきなんだ。」
「知ってるよ。」
今更何言ってんだよ、と呆れた視線を向ける。
「気持ち、伝えとけばよかった。」
慧は落ち込む心晴の頭に手を置き、ぐしゃぐしゃと撫でる。
「本人に言ってこい。」
「え?」
刹那、暗闇だった空間に光が差し込み一気に明るくなった。
慧の視線の先を追えばそこにはいるはずのない彼女が立ち尽くしている。
「未空!」
心晴は叫んだ。