その日、地球は滅亡した


顔を見合わせて、笑いあう。

幸せだと感じた。ただ、こうして会えただけで満足している自分がいる。

話して、笑って、泣いて。些細な事がこんなにも大切な事だったんだと今更気づく。




「会えたのはいいけど、ここは何所なんだろうな。」

慧が言えば、未空は陽人に言われた事を思い出した。

「陽人さんが教えてくれたんですけど、ここは時空の狭間ってとこらしいんですよ。」

「狭間?」

「どこにも属さない空間だと言ってました。」

「マジかよ。」

「って、おい、陽人って兄貴だよな!?兄貴、生きてるのか!?」

焦った心晴に、未空は笑顔で「皆、生きてるよ。無事です。」と言う。その言葉を聞いた心晴はその場にぺたんと座り込んだ。そして、再び涙を流す。

「よかっ、た。」

「心晴、お前本当すぐ泣くよな。」

「慧も、泣きそうな顔してるくせに。」

「してませんー。」

俺達がしてきたことは、無駄じゃなかったんだ。と思えば思うほど涙をこらえることができない。


「あと、陽人さんから伝言。

俺はいつまでも、帰りを待ってる。だって。」


「それって、帰ってこいって事だよな?」

「うん。」

心晴は涙を拭き、表情を引き締めた。



「3人で、ここから出よう。」

「そうだな。」





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