その日、地球は滅亡した
「それに、この報道が本当ならあと2時間でアフリカに小惑星衝突すんじゃね?」
アフリカの人大変だなぁ、と兄は言う。
心晴は頷きながら、兄が持つポッキーへと手を伸ばしたが
自然に手を叩かれた。どうやら、もうくれないらしい。
二時間、か。
少なからず被害はでるだろう。
可哀想だなあ、とそんな事を考えていると突然テレビがプツリと切れた。
「ブレーカー落ちたのかな。」
兄はソファーから立ち上がり、ブレーカーを確認しにいく。
しかし、落ちてはいなかった。
突然、町一帯が停電してしまったらしい。
暫くすればなおるだろ、と思い直しリビングへと再び戻る。
「暑い...」
リビングのエアコンまでもが使用できなくなり、心晴からは再び汗が流れた。
*心晴視点
午後11時50分。
「ちょっと買い物に行ってくるわね。」
そう言って、母さんは家を出て行った。
俺はと言うと相変わらずソファでだらだらしている。
兄貴はすぐ隣で彼女と電話中。
窓の外を見ると、外は曇っていた。
今日の天気予報、晴だったのになあと思いつつ ふぁあ と欠伸をひとつする。
相変わらず停電は直らない。