その日、地球は滅亡した


ぱたん、

静かに扉を閉めて、扉に寄り掛かった。

お母さんが泣いてた。

峯岸さんにも大切な人がいる。

行かせたくない、行っちゃやだ。

単なる、わがままかもしれないけど私は行かせたくなかった。

どうにかして2人を止めたい。

けれど子供の私が止めたって、さっきみたいに子供は口出しするなって言われて終わってしまう。



なら、

(ここから研究所は近いし、タイムマシーンを動かせなくしちゃえば...)

我ながら物凄い考えをしたと思う。

お父さん達の今までの研究をぶち壊すんだから。


(ごめんなさい)


確か、明日出発すると言っていた。

時計を見れば夜の11時を指している。

私はそうっと部屋を抜け出し、リビングで会話を続けている両親にばれないように家を出た。



薄暗い道をひたすら走る。

夜中だからか、人の気配は全くない。

少しだけ怖かった。



しばらく走り、研究所が見えてきた。

鉄の柵で囲いがしてあり、

頑丈な作りになっていて簡単には侵入できそうにない。

私はあたりを見回して、入れそうな場所を探す。



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