その日、地球は滅亡した
ゴゴゴゴ、と音が鳴る。
タイムマシーンが光りだす。
入口が閉まり、私はそこをたたくがビクともしない。
「やだっ!なんでッ、」
峯岸さんは私を見て、焦ったようにもう一つのタイムマシーンに乗り込んだ。
女性は峯岸さんを見て驚いたような表情を見せている。
何が、起こってるの?
私の脳裏には、帰れなくなるかもしれないという思いが過る。
人間の試乗の成功確率は約50%。
いやだ、怖い。
ガン、ガン!と諦めずにドアを叩くが無駄だった。
あたりが真っ白に変わった時、私の心臓は今までにないくらいドキドキと脈打っていた。
風景がぐにゃりと揺れて、視界が歪む。
物凄いスピードで加速していくタイムマシーンに、私は悲鳴をあげるしかない。
「きゃぁあああああぁあ!!」
ぎゅう、と座席にしがみつき目を強く瞑った。