その日、地球は滅亡した
様子がおかしくなった私を見て、陽人さんは頬杖をついてじっと私を見る。
そして一言、
「明日、何か起きるの?」
と、聞いてきた。
私は震える唇を噛みしめてから、ゆっくりと口を開いた。
「明日、...地球に小惑星が落ちるんです。」
「...マジで?」
陽人さんは目を見開いた。
頷くと、陽人さんは何かを考え込むようなしぐさを見せる。
ちょうどそのとき、注文していたパフェが目の前に置かれた。
「まあ、それが本当かどうかなんて明日になんねーとわからないよな。」
「...そ、うですね。」
陽人さんは運ばれてきたパフェをスプーンですくい口に運ぶ。
私の前に置かれている苺パフェを見て、 一口ちょうだい と言ってきたので差し出すと嬉しそうな表情で礼を言った。
全くもって緊張感がない。
「今わかってんのは心晴を護ればいいって事だけだろ?」
「...たぶん。」
「なら、俺も協力するよ。」
「え?」
「未来から来た門倉サンが心晴を護れって言われたんなら、
心晴が危険な目にあうかもしれないって事だろ?
一応俺は兄貴だしな。俺も心晴を護るよ。」
未空は驚いて声が出なかった。
目の前の彼は何も気にしていない様子でパフェをつついている。
「どうした?食えよ。」
「え、あ、はい。」
スプーンを握り、一口分なくなったパフェを口に運んだ。