その日、地球は滅亡した
(...どうしよう)
行くあてのなくなった私は、近くの公園のベンチに座りぼうっと空を見上げる。
とりあえず、峯岸さんを見つけなきゃ。
私の予想が正しければ、おそらく私がいた世界の峯岸さんもこっちに来ているはずだ。
____過去を、変えるために。
闇雲に探しても見つかるわけない。
峯岸さんが行きそうな場所を考えるが検討もつかず、はぁと溜息が漏れた。
その時。
突然、砂場が光った。
何事かと思いじっとそこを見ていると淡い光を放ちながら
男の子を抱えた青年が現れる。
青年は男の子を砂場にどさ、と降ろすとスゥと姿を消した。
「...え、なに、今の。」
訳がわからない。
非現実的すぎて、体が震えた。
(幽霊?)
一瞬そんな考えが浮かんだが、信じたくなくて私は首をふるふると振ってからゆっくりと気絶している男の子に歩み寄る。
「...峯岸、さん?」
顔を覗き込めば、倒れている男の子は峯岸さんそっくりで驚いた。
気絶しているようで、軽く揺すっても起きない。
「...。」
私は少し考えてから、ベンチまで運ぶことにした。