その日、地球は滅亡した


「まず、気を付けなければいけない事を3つ言っておく。」

「う、うん。」

緊張した表情で、心晴は俺を見た。

きっと、今から言うことを言えば心晴は確実にタイムマシーンに乗りたくなくなるだろうなと思いつつも、俺は口を開く。


「まず1つ目。時空の歪には絶対に近寄るな。」

「じくうのひずみ?」

「それって、なんですか?」

聞きなれない単語に、2人は首をかしげる。

「空間の歪みの事だ。それに吸い込まれればどこに飛ばされるかわからない。」

「ブラックホールみたいなものか?」

「まあ、ちょっと違うけどそんな感じ。

で、2つ目。時空間には今の人間では解明できないウイルスや病原体が大量に存在しているからな、何があってもタイムマシーンの入口を開けるな。」

「あ、開けるわけないだろ。」

これは絶対に守ってもらわなければ困る。

何があっても、時空間内を移動している間は絶対に外へ出てはいけない。


「3つ目は、気を付けなければいけない事っていうか

俺からのお願い。」


「お願い?」


「手だけは、絶対に離すな。」


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