その日、地球は滅亡した
「?、時空間にいる間は、手を繋いでろってことか?」
「...ああ。」
俺は静かに瞳を綴じて、過去を思い返す。
ギリ、と拳を握りしめた。
「...。」
____大丈夫、俺がどうにかする。
____過去は変わりつつある、だから大丈夫。
(誰も、死なせない)
俺の異様な雰囲気を読み取ったのか、心晴と未空ちゃんは頷いた。
「なら、さっそく練習してみるか。」
「...う、うん。」
怖いのだろう。
心晴の手が少し震えている。
そんな彼を見て、未空がぎゅっと手を握った。
*
緊張した面持ちでタイムマシーンに乗り込む。
真ん中の操縦席に心晴、その両隣に未空と慧が座る。
「これが、手動モードに切り替えのボタンな。」
慧に言われておそるおそるそれを押す。
「基本は車と同じ構造だから。足元にあるのがアクセルとブレーキ。
目の前にあるのがハンドル。」
「わ、かった。」
「ゲーセンにあるマリオカート得意なら、大丈夫。」
「全然大丈夫じゃねえよ!ってかなんで俺が得意って知って、「ここに到着地の時間を入力するんだ。
このタイムマシーンは2019から100年の間しかタイムスリップできないからな。」
言葉を遮って説明を続ける慧に、心晴は思わずため息をついた。