その日、地球は滅亡した
└たどり着いた先
ガコン!ドォン!!
大きな衝撃音が響き、タイムマシーンは停止した。
「...大丈夫か?」
「なんとか。」
「未空ちゃん、怪我ない?」
「はい、大丈夫です...」
慧は2人から離れて、ボタンを押してドアを開けた。
そしてタイムマシーンから出る。
心晴と未空もそれに続く。
「ここ、何所だ?」
「...カドクラ研究所、」
ぽつり、と未空は呟く。
「カドクラ?」
心晴は聞き覚えのある名前に、少し考えて顔をあげた。
「ここ、兄貴の勤め先だ...」
たしか、兄貴はカドクラ会社の研究部に就職したはず。
会社自体を見るのは初めてで、心晴は研究所をまじまじと見つめる。
カドクラ会社と隣接する位置にある研究所は、
まだできたばかりで建物の造りが新しく思えた。
「なんで、ここについたんだ...」
慧は溜息交じりに言う。
建物の造りを見る限り、まだ新しい。
「まあ、100年超えなくてよかったな。」
心晴の声を聞いても、慧は素直に頷けなかった。
「...タイムマシーン、見てみろよ。」
慧の言葉に2人は振り向き、機体を見る。
機体からは白い煙がでており、ボロボロだった。
___故障している。
「どっちにしろ、戻れないだろ。」
「修理とかできないのかよ!」
「未来にしかない特殊な部品でできてるんだ。
ここは過去みたいだし、難しいだろうな。」