その日、地球は滅亡した
└優しい少女と不思議な青年
*
眩しい。
布団をかぶって光を遮ろうとして、それを探すが無い。
「...んあ。」
間抜けな声をだして、俺は目を開いた。
「ふぁあ。」
欠伸をしながら起き上り、辺りを見回す。
場所は公園で、どうやら俺はベンチに座ったまま寝てしまっていたらしい。
「あれ、俺、公園に来たっけ?」
家にいたはずなんだけど、と思いながらも立ち上がる。
それにしても妙な夢を見た。
家族が死んで、町中滅茶苦茶になって、それで。
(俺も死んだんだっけ?)
嫌な夢だ。たとえ夢だとしてももう二度とあんな怖い思いはしたくない。
とりあえず、なんでここにいるのかわからないけど家に帰ろ。
家に向かって歩き出した時だった。
「あの!」
と背後から声をかけられる。
振り向けば、そこには何処かで見たことのある女の子が立っていた。
「もう大丈夫なんですか?」
「へ?」
「さっき、そこで倒れているのを見つけたんです。」
そこ、と言って女の子は砂場を指さした。
___マジで?
「大丈夫だけど...君、誰?」
「未空って呼んでください。」
未空(みく)。
そう名乗って、彼女は微笑んだ。