その日、地球は滅亡した






慧は警備員を引っ張るように連れて歩いている。

その後ろに友哉と未空が歩いていた。


お互いに無言である。

すれ違う部下達に友哉は 何もするな と言うと驚きながらも頷いている。

さすが社長だ。


「ここだ。」


立ち止まった場所は、タイムマシーンが着陸した研究所前の広場。

友哉と警備員は未知の乗り物を目の前にし、目を大きく見開いた。

「...信じられない。

あり得ないが、まさか、君が言っていた事は本当なのか?」

未空に視線をうつした友哉。慧は溜息をついた。

「未空ちゃんが嘘つくわけねぇだろ。」

そういわれて、友哉はまじまじと彼女を見る。

たしかに、母親と良く似ている瞳をしている。

若いころの妻の面影がある未空に、ごくりと喉を鳴らした。


「...未空。」

びくん、

静かに父親に名前を呼ばれ、思わず肩を揺らした。

「その瞳...母親に似ていると、言われるだろう?」

「は、はい。」

「先程は疑ってすまなかった。...協力、するよ。」

「ありがとうございます、門倉さ「お父さんでいいよ。」

君は私の娘なんだろう?他人行儀は寄してくれ、と言って

友哉は苦笑した。

信じてくれたことに驚きつつ、未空は嬉しそうに表情を緩める。

「うんっ!」

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