その日、地球は滅亡した
心晴は慌てて未空に駆け寄り、彼女の手を引っ張る。
突然引っ張られて、体制を崩した未空は転びそうになるが
それを心晴は抱き留めた。
「ご、ゴメン。」
未空の顔に熱が集中する。
それに気づかない心晴は、謝った。
そして好機の目でみている2人に視線をうつしながら口を開いた。
「あの二人の前では、心晴って呼ばないで。」
「え?なんで?」
「右にいる小学生、俺だから。」
「!」
状況を理解した未空はこくこくと頷いた。
「それより、早く研究所に戻ろう?慧さんが今タイムマシーンの修理してるから「俺、戻らない。」...え?」
心晴の表情は険しい。
「未空、研究所に戻れよ。」
「何言ってるの?」
「俺は戻る気はない。」
「そんな事言ってる場合じゃないでしょ?
未来を変えなきゃ、地球が大変な事になるんだよ!?
心晴君が居なきゃ「慧がいるじゃん。」
言葉を遮り、心晴は無理やり笑顔を見せた。
「俺がいなくても、未空と慧でどうにかなるって。」
「何、それ。」
まるで他人事のように言う心晴に、未空も苛立ってくる。
こうしている間にも、時間は刻々と過ぎていっているのだ。
ぎゅ、と未空は拳を握りしめて無理やり笑顔をつくる心晴を睨む。
「早く戻れよ。もう修理終わったかもしれないだろ。」
「心晴君。」
真剣な声音で、彼の名前を呼ぶ。