その日、地球は滅亡した
けれど、自分には何も話してくれないのは事実。
どうしようもなく悲しくなる。
「...俺は、1人だよ。」
「俺も、未空もいる。」
「俺には何も話してくれないくせに。」
「言えないこともあるんだ、理解してくれ。
時期に話すから。」
真剣な顔で自分を見る慧に戸惑うが、引き下がろうとは思わなかった。
子供に言い聞かせるように自分を宥める慧が気にくわない。
肩を掴んでいる慧の腕を無理やり引き離す。
「心晴!」
「...嫌だ。」
再び逃げ出そうとする心晴を無理やり引き寄せて、
慧は強く抱きしめた。
腕の中からどうにかして抜け出そうとしている心晴の耳元に口を近づけると、
意を決して慧は口を開いた。
「そんなに知りたいなら、教えてやる。」
心晴を落ち着かせるには、これしかない。
一瞬で緊迫した空気に包まれた。
「...。」
心晴の動きが止まる。
そして、
「俺は、お前だ。」