仔猫を拾った王子様

梨沙さんの気持ちの変化



長いながい廊下を、重い足で歩いた。



仮に、那李が本当に気づいてないとしても…


それでも、アタシが居なかったら…





「萌…?どうしたんだ?」




今那李のほうを見てしまったら…泣いちゃう…から…






「えー?な、何でもないよ」


怖くて、声が震える。




「嘘つくなっ」



……腕を引っ張られて、アタシは那李の腕の中にいた。










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