仔猫を拾った王子様
こっちから那李の顔は窺えなかった。
でも、いつもの変態な那李とはちょっと違って…
今までと違う緊張が、胸の中に生まれた。
「その前に、一回クソ親父に電話しないといけねぇけど。
戦うから。
そして、認めさせてやる」
「……うんっ…!」
お屋敷に着いて、長谷川さんを探そうとしてた時だった。
「那李様…、お帰りなさいませ」
「あぁ。ところで長谷川。クソ親父のことだけど「その事ですが、大旦那様が先ほど、極秘に日本に戻ってきたらしいです」