仔猫を拾った王子様




「行くぞ」





おでこから…
耳から…




真っ赤になってそうだった。





長い廊下を、一歩一歩確実に歩く。





段々照明が暗くなって。



突き当たりを右に曲がってすぐ。




立派なドアがあった。






その前に二人のスーツ着た人たちが立っていた。





「ようこそいらっしゃいました、ぼっちゃん。旦那様がお待ちですよ」





若干おじさんの方の人があたしたちを見て言った。



黒いスーツを動かすことなく扉を開ける。



< 153 / 271 >

この作品をシェア

pagetop