仔猫を拾った王子様




「何もがいてんだよ…。頭打ったか?」



違う……!

……そういうことじゃなくて!!



「変な心配するな。こんな緊急時に萌に手を出すほど、俺様は小さくねぇよ」



「…えっ」



「がっかりした?」



「なッ…!」



那李はふっと笑って、バスローブ姿のまま、あたしを抱きしめてくれた。


「限界だから、寝る。俺様のわがままに付き合え」





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