仔猫を拾った王子様




「……言ってみろ。1人で抱え込むな。俺様にもわけろ」



「……」



「言え。命令だ」



「…あたし…が、な、那李を…裏切って…今の家や優しいお父さんがいるの…」


怖くて、怖くて…

声が震えるよ。



あたし…、あたし…──


「バーカ。そんなことを心配するだけ無駄だ。

俺様にできないことはない」




< 195 / 271 >

この作品をシェア

pagetop