仔猫を拾った王子様
《最終章》仔猫と王子様のこれから
海が見える、大きな窓。
あたしは、きれいにお化粧して。
一歩一歩、その大きな窓の方へ、歩いていく。
お父さんと一緒に。
「キレイ…」
夏樹がさっき、控え室であたしに言ってくれた言葉を胸に。
那李が立って、待っているところまで。
今日は、最初で最後の。
一生、記憶に残る、
那李とあたしの、結婚式。