仔猫を拾った王子様
「ちげぇよ馬鹿女。…お前の親父が毎晩家で声をあげてるってことが俺の耳にはいってた」


「お父さんが…!?」

「ああ。ガラスが割れる音は日中も響いていたそうだ」



「……私の、せいだ…」


「それは違うんじゃねぇか。お前の親父は精神的につかれてんだろ。だから、お前に八つ当たりを―」


「違うよ。私が余計な一言を言っちゃったから…」




仕事なんて、すぐ見つかるわけないのに。


お父さん…本当にごめんなさい…
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