仔猫を拾った王子様
「失礼します、どうかいたしましたか?」
「あ、こっちだから」
キャビンアテンダントの人…
あたし呼んでないけど…
「酔ったらしいから、どうにかして」
「お客様、こちらへどうぞ」
――那李が、呼んでくれた?
そう思うと、嬉しくなる自分がいる。
それにしても…
なんであたしが座ってるイスはこんなにひろいの!?
「決まってるだろ。俺様が、あんな、狭いところに10時間も座ってられねぇよ」