仔猫を拾った王子様


コイツて…

今からってわけじゃないけど、いつでも名前で呼んでほしーなぁ。



たまに、じゃなくて。



「…お前、泣いて顔はれてるから、はれがひいたら親父のところに行こう」


「うん…」




些細なことでも、優しくしてくれる。


私が那李の一番好きなところ。




手を握って、前を歩いてくれる。



気持ちを伝えたくて、握り返した。
< 71 / 271 >

この作品をシェア

pagetop