仔猫を拾った王子様


「変わった女だな…本当」



「何よ…笑えばいいじゃん…私のこと」
「黙れ。卑屈な女は嫌いだ。……………泣いていい。疲れるまで、泣けばいい」


そっと私をこの男のもとに寄せて、背中をポンポンと優しく叩いてくれた。




……なんなの…この男。あんなに冷たい人だと思ったのに…




思いっきり、泣いて。

ゴミ箱はディッシュでいっぱいになった。


そのまま、眠った。
< 8 / 271 >

この作品をシェア

pagetop