仔猫を拾った王子様


「……失礼します、那李様…」



ん?

なんか長谷川さん元気無い?


思い詰めたような…


どうしたんだろ…




「どうした?」


「大旦那様より、お電話です」


那李の…お父さん…だよね…?


「……わかった」



……何か、嫌な感じがする…


本当に、そんな感じがするよ…。


「……待ってろ、萌」


アタシの頭をくしゃくしゃにして微笑んでくれた那李。



そして…、アタシの名前を呼んでくれた…。






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