赤い下着の主

 原田に尋ねられて、ドキッとした。

 まだ自分で認めてから数時間しかたってないのに。

「んー、まあ、そうかも」

「はぁ?」

「なんかこう、モヤモヤするんだよ。そんなつもりなかったからさ」

 胸を押さえて机に突っ伏すと、二人は顔を見合わせて言った。

「重症だな」

 わかってるよ。

 優は途端に恥ずかしくなって二人とは反対の方に顔を向けた。

「優のくせに、恋わずらいとかダセーな」

 ダセーとか言うなよ。

 俺のくせにってなんだよ。

「で、その近所の人とはどんな感じなわけ?」

 牧野が相変わらずのニヤニヤ顔で聞いてきた。

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