赤い下着の主
友人二人は不憫な美奈実を思い、
「合コン組んであげようか」
とか
「美人なんだから大丈夫」
などと言葉を投げかける。
実際に美奈実はかなりの美人であるし、本人もそれを自覚している。
それなりに頑張れば新しい恋人だって見つかるだろう。
しかし、美奈実は別れてしまった男から受けた仕打ちが未だに深い傷となって残っており、新しい恋などする気にはなれないのだ。
そして何も知らずにその傷を癒している梶原の存在が、新しい恋の必要性を消化してしまっている。