赤い下着の主

 小さめのピンチハンガーにぶら下がる鮮血のように真っ赤な、レース使いのショーツとブラジャー。

 うららかな春の日差しを浴びて、キラキラしながら風に揺れていた。

 思春期の終わりを迎えようとしていた優少年は、今でもその鮮血のような色合いを鮮明に記憶している。



 それからもう、半年も経つというのに。



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