赤い下着の主
「それよりも、もっと先に考えることがあるだろ」
優がそう言うと、二人は眉間にしわを寄せた。
「何だよ、考えることって」
「そうだなぁ、クリスマスとか?」
原田と牧野は「はぁ」と盛大にため息をついた。
「どうせ予定とかないしー」
「女もいないしー」
いやいや、そうじゃなくて。
だからこそ三人で盛り上がろうという話をしようと思っていたのに。
「いいよな、お前は」
「は?」
「女がいて」
冷たい視線が優に注がれる。
「俺だって彼女とかいねーから……」