いつまでも
♪〜♪…….
「いい声じゃん」
一歩一歩私に近づく。
「悲しいなら悲しいって、寂しいなら寂しいって、ちゃんと言えてないだろ?」
―――ドキッ……
私の頭に手を乗せて、真っ直ぐ私を見て問う。
「我慢しちゃだめだ。泣いていいんだ…」
ぐしゃぐしゃと、乱暴に、けれど優しく私の頭を撫でた。
「……っ…うぅ…」
あなたに何が分かるのよって、知ったような口、利かないでよって、言いたいのに……。
なんで……?
どうしてこんなに、嬉しいの?
どうしてこんなに、安心してるの…?
「泣いていい。誰も聞いてない」
「先生が、居るじゃないですか…」
「それじゃあ俺は、音になるから」
ちょっと見上げた時、彼は私を優しい目で見ていた気がした。