いつまでも

あなた



ピピピピピッ…。

「…ん…」

けたたましい音が耳元で聞こえたかと思うと、ぼんやり目を開けた。
外は少し薄暗く、布団からはみ出た足が冷たかった。

「うー、寒い……」

なんとか重い体を起こすとベッドを降りた。
ひんやりとした床に、また寒さを感じながら、1日の始まりに溜め息さえ漏れてしまった。


私は、高校1生の吉永 晴(よしなが はる)。
家から、バス、電車、自転車を使って行く学校は気が重くなる。

寝ぐせのついた髪を溶かしながら、鏡で自分自身を見つめた。

(浮かない顔…)


体型は…、一般的にぽっちゃり。
背が165㎝と、まあ大きい方ではあるからデブではない(はず)。
顔はまあまあ……普通。
中学の頃は「ボス」なんて呼ばれちゃうくらいだったから、ちょっと男勝りだったのかもしれない。






< 2 / 26 >

この作品をシェア

pagetop