いつまでも
「舞はね、たっくんと付き合ってても好きってなにか分かんない」
「えっ!?」
突然、真面目な顔で話始めた舞は真っ直ぐ前を見ていた。
「好きって人それぞれだもん。こうゆうのが、好き!!みたいな決まりはないと思う」
「……」
「ただ、舞はたっくんが好き。心がぽかぽかして、気づいた時には手遅れだった。」
舞はほんのり頬を染める。
「舞は、気づいたら手遅れなぐらいたっくんが好きだった。」
「舞…」
いいな…って、思った。
舞は可愛いなあって、本当に…思った。
「だからね、晴。好き、なんて理屈じゃないよ。自分に素直になったら分かるよ?」
可愛らしい笑顔で、舞は私にそう言った。
舞の言葉は何故か、心に響いたんだ。
「ありがと、舞」
「うんっ」
冷たい風が吹く中、私の心に暖かい風が吹いた気がした。
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