いつまでも


目の前にあるのは、前まで大好きだったカレー。
今でも好きに変わりはないのだが、何かが前と違うのだ。

だってカレーは………。


ちらつくイヤな影を打ち消すように、カレーを頬張った。



支度をして、家を出ると思っていた以上に風が冷たい。
自転車を出して、ゆっくり漕ぎ始めた。



―――――――……




「はあるうう!!」
「ぐえっ」

昇降口に着いたところでタックルをくらった私は息が止まりそうになった。
だれの仕業かはわかりきっていた。

「舞…痛いよばか!!」
「ごめんなさい!」

ぺこんと頭を下げる彼女は、倉田 舞(くらた まい)。
中学の頃からの友達だ。




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