僕の大切な人



「休み明けから、ジュエリーデザイナー
として仕事をしてもらうから、
よろしく」

「えっ」

「最初の客は、俺達」

「…えっえぇぇぇぇ」

「俺達じゃ不満か?」

「そっそんなことないです…はぃ」

「じゃ、よろしくな」

「はっはい」

「デザインしてもらうのは指輪よ」

「はい」

「私達、結婚指輪してないでしょ」

「はい」

「私達、お金のない時に結婚したの
瑠依は婚約指輪は大切だからって
頑張っちゃったみたいでね」

「はい」

「結婚指輪は、暫く経ってからって
ことになったの、
私は買うんだと思ってたんだけど、
瑠依が自分でデザインしたものに
したいって言ったのよ」

「でも…」


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