僕の大切な人
第五章
蓮がイギリスから帰って来てから
1年経った。
俺は、副社長としての仕事にも慣れ
忙しいながらも、充実した毎日だ
蓮も、ジュエリーデザイナーとしての
仕事も少しつづではあるが
引き受けているようだし
俺達にとってこれ以上ないくらい幸せだ
半年前瑠依さんに、指輪をオーダーした
俺の好きな、龍と薔薇をモチーフに
ルビーとダイヤを使ってほしいと
瑠依さんには頼んだ
今なら、恭司さんの言ってた事が分かる
蓮の左薬指に、俺のものだという証を
俺の左薬指にも同じ証を
それを見るたびにニヤけているであろう
自分を想像してみると悪くないと
蓮が唯一そう思える相手でよかった
そう思う俺がいる。