僕の大切な人





「小さい頃は、拓海と志穂を結婚させたら
どうかって話があったくらいだからな」

「小学生の頃の話だろ」

「志穂の両親も俺達の親も今となっては、
そんな事、言ってたな程度だろうけどな」

「その話を、志穂は今も信じてる何て
言うんじゃねぇだろうな」

「もしそうだとしたら?」

「冗談じゃねぇ」

「言うと思った」

「俺達の事が認められたし仕事も順調で
幸せで充実した日々を過ごしてんだ」

「それは、十分分かってるつもりだ
でも、10年であの志穂が変わるか
もしかしたら、厄介な事になるかも」

「兄貴」


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