僕の大切な人
「僕は、拓海が如月の人間だって
知った時、本当にビックリしたんだ
今まで、そんな事話してくれた事ないから
でも、よく考えると僕自身の事は
拓海に話したことあったけど
拓海の事は、家族の事も、仕事の事も含め
僕は、詳しい事は何一つ知らない
…話を聞いた時、次男だけど跡継ぎ問題が
出て来るんじゃないかって思ったんだ
現実問題…拓海の子供が産めるなら
どんな事でも、僕はする覚悟はある
でも、そんなこと思ってみたところで
絶対…無理な話でしょ」
「そうだな」
「誰もが言うだろうね、次男とはいえ
拓海は如月の人間なんだから
跡継ぎを作れって…
もし、拓海がその為だけだったとしても
女性と…そんな事になったら
僕はおかしくなってしまう
頭では分かっているつもりなんだ
でも…やっぱり無理なんだ!!」
「蓮…俺がそんな事する訳ないだろ
俺は…俺は蓮が傍に…一緒にいないと
生きている意味がない!!」
「僕だってそうだよ
でも…今はどうしたらいいか分からない
だから…距離を置きたいんだ…」
「何言ってんだ
俺は嫌だ!!
距離を置く必要はない」
「・・・」
「蓮…俺は…」
「拓海、ご家族に僕達の事ちゃんと話して」
「…あぁ」