衝き破れ!演劇部2011
「ご高説恐れ入る。さすが隊長殿だ!時に隊長殿、私とブラックジャックをやりませぬか?」
「ブラックジャック?戦いの最中に両軍の指揮者がゲームをするとは愚かなことじゃあないか?残念だが僕にはやるつもりはない!」
「ほぉ~う、残念ですね。ではこうしましょう。貴殿と私、負けた方の軍が身を引きその後一切その部隊は戦闘をやらぬ。でどうでしょう?」
「つまりこれ以上の戦いでより多くの死傷者を出すことなく完結させるべくブラックジャックで戦おうってつもりか?」
「その通りでございます。」
「随分と和平的な提案だな。了解した。では貴殿の提案をお受けしよう。」
「GOOD!ミスター出浦!ではチップを配ろうか!」
「チップ?そんなものないじゃあないか。」
チップなんてものは見当たらんがあのカバンにあるのか?
「さあ始めようかッ!」
ビッ
「わ!ウワァーッ!」
な!なんだ!?
ズモ・・・ズモモモモモ
「私も化神使いでしてね、私の能力は触れた者の魂を抜き取りチップにする能力なんですよ。」
「つまり君の能力は人間をチップにできる、そして君はそのチップでブラックジャックやらギャンブルをする。ってことか。」
「その通りにございます。」
部下の命を資金としてギャンブルか、これはさすがに発想のスケールで参ったな。
ヒソッ
「始まったぜ。ミスターの死のギャンブルが。」
「死のギャンブル?隊長がやらんとしてるギャンブルが死のギャンブル?」
「おや?知らなかったのか?お宅の隊長知らずに受けたのか。ミスターはな、生粋のギャンブラーでなぁ、ギャンブルの達人なんだよ。そして自身の化神能力で何人もの人間をチップにしコレクションされておられる。まああの男とさっきチップにされた男はこれまでだな。」

「さあ私はこれだけだそう!」
「なら僕はカードをもう一枚もらう。」
パッ
もらったカードを合わせて合計は20、ここらでやめとくか。
「僕は掛け金を追加し終了だ。」

ニヤァッ
「ブラックジャックだ!」ガァーン
なにッ!
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