衝き破れ!演劇部2011
ザッ
『おーい、そっちで激戦を確認したが大丈夫か?』
「おじさん。1人死亡、他はさっき恵里菜が治したから戦線に即復帰できるよ。」
『死んだ?誰が。』
「才太」
『・・・そうか。』
「そーいやおじさん、恵里菜の人格や化神について知ってること教えてくれない?」
『え?いいのか恵里菜。』
「大丈夫、パパ、みんなに教えて。私やエリーじゃあ・・・」
『わかった教えよう。まず恵里菜、恵里菜の中にはエリーがいるのは知ってるよな?実はエリーの他にも別の人格がいたんだ。だが恵里菜とエリーが小学校に上がる頃成長の過程でそいつらはエリーと統合された。エリーの人格に影響はなかったが。そいつらの化神が残った。その頃のエリーの化神は白昼夢走歌、今恵里菜とエリーが使ってる創世化神だな。だが当時の恵里菜とエリーじゃあその力は扱いきれるもんじゃあなかった。故に我々は矢とドルチの秘術を使い退化させた。そう、白昼夢走歌を退化させたんだ。だがそれだけじゃあまだ扱いきれず命の危険すらあった。故に能力を三分した。昔エリーに統合された人格が遺した化神を素体に分けた能力を上書きしたんだ。きっと今は亡い人格2人は気づいてたんだろうよ、今のままじゃあ危ない、統合された後、来るべき時のためにあえて遺したのかもな。ま、さっきの新しいのはアレだ。上書きされた能力が独立したことによりその素体が進化したんだろ。つまり分配された以外は本来に戻ったってぇこったな!』
「でも素体を使えたのは?」
「化神は1人につき1能力なのは知ってるよね。けどそれが分割分配され別の化神に上書きしたとなるとその能力によって化神を操作するのに必要な精神コードが書き換えられ使用可能になった。それはその能力だけが独立しても同じで、素体のコードも書き換えられてるため同じようにってこと。」
『そーゆーこった。じゃあ、先に待ってんぜ。』
よし!それじゃあ行くか!才太、そこで待ってて。必ずアンタをアンタの故郷へ連れ帰る!
「恵里菜、才太が死んでまた戦い恐怖症になった?」
「いや、怖いけど踏ん張ることに決めたから。やんないともっと多くの人が犠牲になる。だから怖いけど戦うことに決めたから。それに、みんながいればなにも怖くない。」
何気に成長したんだ。そうじゃあないと!
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