オオカミ達との暮らし方。
「えーと、俺は黒川 怜(くろかわ れい)。よろしくな」

怜か・・・。


「山内 凌介(やまうち りょうすけ)・・・」

凌介くん・・・。

無口だな・・・・・・。必要最低限の事しか話さないのかな?


「俺は佐久間 しょ・・・むぐっ!?」

「知ってる」


もう聞きたくもないよ。

こんなところでこんな奴と再会とか・・・。


最悪すぎ・・・。



「よろしくな~~っ!!」


突然、怜がワシャワシャとあたしの髪をかき回した。

あーー・・・・・・っ!ヅラがっっ!!





・・・手遅れだった。


ポロリとあたしの頭につけていたカツラが落ちる。

スローモーションのように・・・・・・。


みんなは、一時停止状態になった。

翔汰を除いては。



光輝くんが長いまつげを震わせて不安げにこっちを見ている。


怜は、予想外、予想内といった複雑そうな表情をしている。

凌介くんは、静かにあたしの事を見ていた。


長い髪が露わになったあたしの姿を、
ピリピリとした空気と、痛いくらいの視線が貫いた。

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