その男、危険人物にて要注意!!
「紗雪ちゃんは、ちょっとちがう。 綺麗もそうだけど、カワイイよ。 あと、守ってあげたくなる」
“守ってあげたくなる”なんて…… 初めて言われた。
そんなこと…… いままで言われたことがなかったせいで、バカみたいにドキドキしている。
「なんで、松田さんはいるんですか?」
「だからー、紗雪ちゃんに会うため」
「嘘、言わないでください」
「嘘じゃないんだけどな」
どこか眠そうな、松田さんが立ち上がって一回伸びをした。
「んーっっ」
やっぱり、松田さん…… 背が高い。
160も無いあたしは、松田さんを自然と見上げる形になった。
「本当に紗雪ちゃんに会いたかったからなんだよ?」
あたしを見下ろして、ジーンズのポケットに手を入れてあたしに言う。
「廊下で待っていたら紗雪ちゃんに会えるかと思ったから待っていたの」