その男、危険人物にて要注意!!




それから少しして―――。


カチャカチャッッと、部屋のカギが開く音がした。

――― お姉ちゃんだ!!


「ただいま」


「お姉ちゃーん、お帰りー」


「ごめんね、紗雪。 遅くなっちゃって」


スーツをかっこよく着ているお姉ちゃんが帰ってきた。


「これ…… 会社の近くにあるケーキ屋さんのケーキ。 おいしいんだよ」


「本当!? やったー、ありがとう」


ケーキだ、ケーキ!

少しお腹が空いていたのでちょうどいい。


「お姉ちゃん、何か食べた?」


「会社でコンビニのおにぎり食べた」


「じゃあ何か食べる? お腹、空いているでしょ」


「ケーキだけでいいよ。 ほら、紗雪は座っていて」


お姉ちゃんにそう言われてあたしはおとなしく座った。


箱からケーキを取り出す。


わぁー! モンブランにチーズケーキだ。

ケーキはなんでも好きだけど……。

モンブランは一番好きだ。




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