その男、危険人物にて要注意!!
もう、ウダウダしていられない。
松田さんはあたしが部屋にいるのを知っているわけだから…… 居留守は通用しない。
「紗雪ちゃん?」
ほらーーっっ!
玄関先から、松田さんがあたしを呼ぶ声がきこえる。
「こ、こんばんは」
玄関からひょこっと、顔を覗かせた。
「こんばんは。 いい子にしていた?」
「はい」
「ごはんは…… もう、食べた?」
ごはん、キター!!
「まだ、です。 これからです……」
「えっ?」
驚いたように松田さんが目を丸くする。
…… あれ、あたし何か変なことを言ったかな?
「松田さん?」
「美春先輩から“紗雪は19:00ごろに一人で食べている”って言われていたんだけど……」
「あっ!」
そうだ、普段ならあたしは一人で食べている時間だ。
でも今日は遅くなってしまっているんだ……。