その男、危険人物にて要注意!!
Let's cooking!!
さて…… 簡単にだけと、掃除は済ませた。
夕ご飯の買い出しにも行った。
「作るぞー」
腕捲りをして…… これから、松田さんに食べてもらう夕ご飯を作ろうと思う。
松田さんの好き嫌いは、知らないけど……。
「クラムチャウダーで、いいよね?」
クラムチャウダーは、ただ…… あたしが好きなだけ。
まぁ、いいよね?
松田さんに気に入ってもらえるように、あたしは作る。
作ることに集中していたら…… 軽快な音が響いた。
「はーいっ!」
「紗雪ちゃん?」
松田さんだ!
松田さんと分かっていながらも、松田さんの声が玄関越しに聞こえるだけで嬉しくてたまらない。
たった、1日。
たった、1日離れていただけなのに。
「お仕事、お疲れさまです」
「ありがとう」
自分でも呆れるくらい嬉しくなって。
「上がってください」
いつもより、積極的な自分がいる―――。