その男、危険人物にて要注意!!
タタタッと、勢いよく階段を駆け上がる。
今日も暑いけど…… この暑さなんてどうってことない。
やはり…… 昨日の松田さんが気になり寄り道せずに急いで学校から帰ってきた。
松田さんの部屋の前に立って、息を整える。
そっと、チャイムを鳴らした。
「紗雪ちゃん……」
「松田さんッッ!!」
玄関が開いたと思ったら…… 顔を赤くした松田さんが出てきた。
「どうしたんですか!」
「…… 風邪引いた」
夏風邪だろうか?
「急ぎの用事かな? 今、体調悪くて急ぎじゃないなら明日でもいい?」
松田さんの昨日の様子が気になったから会いに来たんだけど……。
「ご飯、食べましたか?」
「食欲無いから……」
それは非常にまずい。
いくら食欲が無いからと言っても、何も食べないのは体に良くない。
「おかゆ作ってくるんで玄関、開けておいてください」